自由競争は公正をスポイルする

GWに入って少しは時間ができたので、以前から気になっていた本でも買いに行こうと。
ただ、1000円の本を買うのに電車代を払うのも・・・というのは、なかなか街の本屋にひょこっとあるような本とは思えなかったからですが・・・とりあえずダメ元でたった一ヶ所、もしかしたらあるかもしれない本屋に行ってみよう、ということで、火の見櫓(http://www.towerhall.jp/)の一階の書店に行きました。
(HPを貼ろうと思ったんですが、なぜか私のPCでは表示できませんでした)


この本屋、駅前の、ワンフロアでそれほどスペースが広いわけじゃないけれど、なかなかしっかりした品揃えで、新聞や文芸書の書評で取り上げられた本の特設コーナーなんかがいつも作ってある。
それでいて、いわゆる「嫌韓流」の本などは、ごく少数おいてあっても、それを目立つ場所に置いたり、ましてや特設コーナーなんて絶対につくらない(私の見る限りですが)。
実に「気持ちのいい本屋」なんです。


で、目的の本を探しに、それがありそうな本棚へ。
どれどれ・・・ドゥルーズ千のプラトー)があって、スティグリッツ(世界の99%を貧困にする経済)があって、・・・えっ、ラトゥーシュ(経済成長無き社会発展は可能か?)は平積みだって!?
やっぱ侮れないなー、K書店船堀店。


おっ、あったよあった・・・と思ったら、


コモンウェルス(上) 〈帝国〉を超える革命論 (NHKブックス)

コモンウェルス(上) 〈帝国〉を超える革命論 (NHKブックス)


いや、これじゃないんだ。新刊の方なんだよ。
まあでも、なんか本棚に不自然な隙間があったんで、もしかしたらさっき売れちゃって補充されてないだけかもしれない、コモンウェルスがあるくらいだから期待大だ、と思い店員さんのところへ。


「あのー、この本じゃなくて、最新刊のやつ、ありますか?」


そうしたら店員さんは、困ったような顔をして私を見て、


「それ、・・・そういう新刊って、入ってこないんですよ。」


えっ、ここ古本屋じゃないよね?
だって雑誌とか漫画とか、新刊あるじゃない?


と思ったけれど、ハッと思い直して聞いてみる。


「それって、こういう本は、失礼ながら、この規模の本屋には回ってこないってこと?」


店員さん「そうなんですよ」と、「貴方も本好きなら事情はわかるでしょ」という顔で苦笑い。


そうですか・・・でも


「ちなみに、予約したらどのくらいで入ってくるもんなんですか?」


そうしたら、


「いえ、この本は出た時点で予約を入れているんですが・・・いったいいつになるのか見当もつきません」と店員さん。


「ってことは、つまりは全体での発行数次第、ってことですか」と尋ねたら、「そういうことになりますかね。」とのこと。


 
こんなんじゃ、街の本屋はどうやって競争したらいいんだ!

 
・・・・・・・・・・


今後は、たとえ置いてなくてもなるべく取り寄せしてもらって、できるだけ駅前のK書店で買うことに決めました。


一番下に何の本を探していたかAmazon貼りますが、それは書評等の参考のため。
みなさんも、できるだけ地元の素敵な本屋さんを応援しましょう。


 

叛逆 マルチチュードの民主主義宣言 (NHKブックス)

叛逆 マルチチュードの民主主義宣言 (NHKブックス)