成長する力を育てる教室

九州旅行から先日帰ってまいりました。


帰ってきた日の夜に何気なくテレビを見ていたら、NHKで「プロフェッショナル・仕事の流儀」っていうのをやっていて、菊池省三さん、この人は小学校の先生なんだけど、いろいろと型破りな授業をするってことで取り上げられておりました。
場所が北九州で、ついさっき旅行に行ってきたばかり(サガン鳥栖だけじゃなくてギラヴァンツ北九州の試合も見にいったんです。番組中に出てきた黒崎駅も「ちくてつ」に乗って行きましたよ。)ってのもあって、そのまま最後まで見ていたんですが、これが思いのほかよかった。


http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0716/index.html


今日の深夜24:50から再放送されるので、そのご紹介。


先生や子供同士で褒め合う、どの子供にも発言させる(声を出させる)ようにするっていうところとかもよかったのですが、私が一番感心したのは、子どもが成長するところを他のクラスメートに意識させること。
「彼は今、変わろうとしています」って、先生が教室でみんなに向かって言っちゃうんですよ。
こういうのって、ほとんどの場合は先生と子供の1対1の指導で終わらせているんじゃないでしょうか。
子供が、他のクラスメートが頑張って成長しようとしているところを見る・感じることで、他人を尊敬できる子供になる。
自分の子どもの頃を振り返ってみると、この部分が学校、だけじゃなくて子供の社会生活で圧倒的に不足していたんじゃないかな、と思うんです。
みなさんはどうでしたか?
また、成長過程を意識させることは、不完全であることは恥ずかしい・だから隠すべきという感覚を排除することにもつながっています。
結果が大事、なのではない。
だから、能力があるから尊敬する、のではない。
人とかかわることの喜びを子供たちが子供同士から学び合う、そんな教室。
「自信がないから、友達をいじめたり、教師に反抗的になる」というのが菊池さんの考えなんだそうです。


それと授業でのディベートが、おおよそ私の考えているようなものに近くて、それも個人的には良かった。
ああいうのが本当のディベートなんであって、世の中(しかしおそらく日本だけ)で言われているディベート、例えば橋下某のアレなんかは本当はただの罵倒なんですけどね。
(菊池さんは全国教室ディベート連盟研究開発委員でもあります。ちなみに、なんでディベートに私がこだわるかについては、私と月ノヒカリさんのやり取り(最後に一覧表示します)をご参照ください)


一言でいえば成長する力を育てる教室、そして子供の成長する力を引き出すための努力を惜しまない先生でした。


しいて物足りないところを挙げれば、菊池さんの苦悩を描写するところ。
菊池さん自身の苦悩の質・深さにあまり迫れてないと感じてしまいました。
それから、↑リンク先の放送されなかった流儀「群れになるな、集団になれ」。
それ、大事なところでしょ!


再放送直前のブログ紹介で大変申し訳ありません(再放送の日をもう少し先と勘違いしてました)。
今日ブログを読まれた方、是非とも番組をご覧ください。
それから、月ノヒカリさん、予告してた記事UPは後日でゴメン。


 


(参考)批判についての月ノヒカリさんと私のやりとり

批判 ≒ 愛 ということ
http://newmoon555.jugem.jp/?eid=307
「ほめること」と「批判すること」
http://newmoon555.jugem.jp/?eid=308
「批判≒愛ということ」めざして
http://d.hatena.ne.jp/funaborista/20120122/1327244115
「勝ち負け」ではなく「痛み分け」で
http://newmoon555.jugem.jp/?eid=311
手紙
http://d.hatena.ne.jp/funaborista/20120205/1328471812