西葛西ディワリフェスタ(こんどの土曜日です!)

船堀(funaboristaの住む町)のおとなり、西葛西は一部で「インド人の多く住む町」として知られています、というか、船堀にも結構多く住んでるんですけどね。
どのくらいかというと、おおよそ2000人。
これは現在日本のインド国籍の外国人登録者約2万2000人のうちの約1割にあたります。


「なぜ西葛西にインド人が多いのか?」


↑には「荒川がガンジス川」とかコジツケっぽいのもありますが、最大の理由はなんといっても江戸川インド人会会長・チャンドラニさんの存在でしょう。


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「インド紅茶のパイオニア ジャグモハン・S・チャンドラニさん」


1978年にインドから日本へ紅茶を輸出しようと来日。
初めは平和島で紅茶の保管場所を探したものの、新参の外国人ということで門前払いの連続で見つからず。
江戸川区臨海町の倉庫団地でなんとか見つけることができたそうです。
そして西葛西に「インド直輸入紅茶のお店・シャンティー紅茶」をオープンし、以来30数年間ずっと西葛西に住み続けていらっしゃいます。


・・・で、どうして西葛西にインド人が多く住むようになったかというと・・・


2000年、日本とインドがIT分野での協力推進をすることになり、多くの技術者がインドから来日しました。
しかし、彼らの多くが住むところに困ったとのこと。
というのも、多くの大家は外国人と言うだけで部屋を貸したがらず、そもそも来日したばかりの外国人には家を借りるための「保証人」というものを見つけることができない。
それを知ったチャンドラニさんは、彼らのためにゲストハウスを建てましたが、すぐにいっぱいになってしまいました。
そこで不動産屋に掛け合うようになり、そこで不動産屋に頼まれれば保証人にまでなって彼らを助けてあげたのです。


また、彼らインド人の約半数はベジタリアンで、肉も魚もダメ、それ由来の調味料もダメ、となると日本では外食はほぼ不可能です。
そこでチャンドラニさんは事務所近くに彼らの「台所」をつくりました。
インドから材料を取り寄せ、家庭料理を提供する、厨房への立ち入りも自由で、利益を全く考えない一種のボランティアだったそうです。
ところが、近所の日本人たちから「私たちも食べてみたい」と頼まれたとのこと。
そこでオープンしたのが、東京のカレー好きなら誰でも知っている(はず)、インド料理店「スパイスマジック・カルカッタ」です。


IT技術者の多くは2、3年でインドに帰ります(日本企業はほとんどの場合彼らを直接雇用せず、「派遣」を利用するからです)。
本国に帰った彼らから口コミでチャンドラニさんのことが伝わり、次に来る人たちの多くがチャンドラニさんを頼りに来日するようになりました。
こうして瞬く間に、江戸川区に西葛西を中心とする「インド人が多く住むエリア」が形成されたのです。
(ちなみに、「なぜ西葛西にインド人が多いのか?」の「インド人たちが多く住んでいるのが、UR賃貸住宅」については、国籍もそうですが「保証人が不要だから」という理由が大きいと思われます。)


チャンドラニさんは、まさに「在日インド人の父」なのです。


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インド人はパーティが大好き、なんだそうです。
そんな彼らのためにとチャンドラニさんたちが始めたのが「西葛西ディワリフェスタ」です。
今年で13回目を迎えるこのお祭りは、あまり規模は大きくありませんが、インド料理店が何店も出店していたり、民族衣装や雑貨が売られていたり、ステージでインド舞踊が披露されたり・・・ああそうそう、西葛西のディワリフェスタは「地域交流」の色合いも強いので、ステージでは和太鼓の演奏などの日本的出し物も結構多かったりします。
なので、例えばネットなどで知って(「西葛西ディワリフェスタ」で画像検索すれば、写真がいっぱい出てきます。ちなみに「なぜ西葛西にインド人が多いのか?」のトップの写真もディワリフェスタの様子です。)「ナマステ・インディア」や「ディワリ横浜」のような大規模なものを想像されて来られた方は、実際来てみるとこじんまりしていてちょっと拍子抜けかもしれませんが、そこはそれ、なんたって町のお祭りですから。


私は10年ほど前に、当時の勤務先への通勤が便利という理由で船堀に引っ越してきましたが、こういう「お祭り」があることとか、おいしいカレー屋さんがたくさんあることとか、多くのインドからの人達が身近にいることとか、それらはみんなチャンドラニさんのおかげだったというのはつい最近になって知りました。
(前述のカルカッタには、その始まりとか知らずに何回も行ってたんですけどね。)


チャンドラニさんには感謝しなければなりませんね。


もし今週の日曜日土曜日(10/24・5:40訂正)、10月27日、おひまな方は「ディワリフェスタ西葛西2012」是非来てみてください。
地図はリンク先にありますが、それがなくても南口から出てサリーを着た人の流れについていけば多分大丈夫です。
私は、味スタで東京vs札幌があるので、今年はお昼過ぎまでの早い時間の参加の予定です。


もし、ディワリフェスタを一通り堪能されたら、駅とは反対側の北口になりますが、行船公園というところがおすすめです。
併設の自然動物園(今の時期は9:30〜16:30)は、動物がいっぱいいて、しかも入場無料なんですよ。