持ちつ持たれつ

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普天間移設「心残りだ」森本防衛相」 msn産経ニュース 2012.12.25


 森本敏防衛相は25日午前の記者会見で、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設に関し「考えたようにならず心残りだ」と述べ、任期中に具体的な成果を挙げられなかったと残念がった。


 移設が進まなかった理由について「米軍新型輸送機オスプレイ普天間配備に労力を傾注したためだ」と指摘。移設先に関し「ほかに許容できる地域がない。軍事的には沖縄でなくてもいいが、政治的には沖縄が最適だ」と述べ、現行の辺野古案が望ましいとの考えを重ねて強調した。


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121225/plc12122512350008-n1.htm


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これ↓を思い出したよ。


 
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「都市部に建てる必要のないもの」 非国民通信 2011.06.16


(ここまで省略)


確かに大阪に原発はありません。ですが、よく考えてください。必然的に大規模にならざるを得ない発電所を、大阪のような人口密集地に建てるのは安全性云々の問題を度外視したとしても合理的なのでしょうか。都市部から遠く離れた場所に集中しているのは、別に原発だけではないのです。火力発電所だって風力発電所だって、必要とする規模が大きくなればなるほど、土地に余裕がある場所(他の土地需要と競合しにくい場所)に建てられるものなのです。


だいたい人が密集する都市部には、都市部である必然性を要するもの(商業施設や、そこで働く人の住居など)が優先的に建てられるのが当たり前の話で、逆に都市のど真ん中に建てる必然性のないもの(すなわち発電所など)を都市部に建てようなんてのは、安全性云々とは関係なく狂気の沙汰と言えます。その土地を利用したいという人が逼迫しているエリア(=都市部)に敢えて発電所を建てるのか、それとも土地に余裕があり、建設が地域のメリットとなる場所へ発電所を建てるのか、マトモな人間ならどちらを選ぶかは考えるまでもないでしょう。


都市部は金を動かし、産業の乏しい地域は空いた土地を活用する、持ちつ持たれつでいいのです。


(以下省略)


http://blog.goo.ne.jp/rebellion_2006/e/42b0a89ae97d5ce685c59ed007d1a901


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少なくとも森本氏は、沖縄振興等を引き合いに出して「持ちつ持たれつ」などとは言っていないわけで、どちらがより「差別的」かは言うまでもありません。
(別に森本氏を擁護するつもりは全くありませんが)


  
ところで、「福島第一原発廃炉プロセスは、デブリ取り出し前、2027年に破綻する」(http://yo3only.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/2027-e4a9.html)という話をご存知でしょうか。


政府の廃炉スケジュールに従って廃炉作業を進めると、今から15年後の2027年に、現在登録されている福島原発作業員8000人(東電により11月に下方修正された数)の全員が生涯被曝許容線量をオーバーしてしまうため、その時点までに相当数の新規採用がなされない限り、デブリ取り出しの前に「廃炉プロセスはストップ=破綻」してしまう、というのです。


 
非国民通信氏には15年後までに福島原発で働くことを是非ともお勧めしたいと思います。


それが「脱原発で弱者が死ぬ。脱原発は弱者見殺しの強者の論理。」と訴える「弱者の味方(笑)の原発推進派」が選ぶにふさわしい職業だと思いますし、なにしろ彼の論理でいけば、どうしてもこうならざるを得ませんから。


「大企業や資産家は金を動かし、資産や収入や経済成長に貢献の乏しい人間は自らの体を活用する、持ちつ持たれつでいいのです。」


 
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(12/31追記)


今回の記事は、非国民通信氏の最近のエントリーを見ないで書きました。
そんなもんで、もしここ数か月の間に改心して彼が差別を克服していたとしたら・・・
万が一そうだったら、今回の記事にそれを書かないのはフェアじゃないな、と思い、久しぶりにいくつかのエントリーをさらっと読んでみました。


そうしたら、なんと・・・


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「選挙は終わりましたが」 非国民通信 2012.12.21 


(ここまで省略)


 脱原発云々は、沖縄の米軍基地問題に似ているところもあるのかなと思います。
沖縄であれば保守系とされる候補だって県内の基地には必ずしも良い顔をしているわけではない、ただ基地問題を最重要課題として持ち出すか、それとも経済面など「それ以外」の課題との重要度を測るかが違いになっているのではないでしょうか。
原発対応も然り、何が何でも脱原発が第一なのか、他の問題との優先順位を考えながら行動するのか――とりあえず前者が有権者の支持を得ることなく終わったのが今回の選挙ですね。


(以下省略)


http://blog.goo.ne.jp/rebellion_2006/e/142731cfd6d6f4bc0c92a96d989bbeec


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あららこの人、自分で言っちゃったよ。
脱原発云々は、沖縄の米軍基地問題に似ている」って。


つまり彼にとっては、米軍基地についても原発と同じで、そこに存在する「差別問題」なんてものは、「経済面など「それ以外」の課題との重要度」からしたら大したことない、ってことなんでしょう。


もちろん「「差別問題」に対し「優先順位」をつけて他の問題より下とすること(しかも被差別側でない人間が!)」自体が、当然のことながら「差別」であるわけですが、これが「差別」だということを、非国民通信氏はおそらく認めないでしょう。
(何しろ反原発派に対する非難が、二言目には「反原発=差別者」ですから)


そして、このような「差別意識」について、どうやら非国民通信氏は「有権者と感覚を共有しているようです」(http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20121226/p1)。


 
そろそろブログのタイトルを、「国民通信」あたりに変更した方がいいんじゃないでしょうかねぇ。